さくらのうた
桜は氷の結晶のようだ
寒い日にはましてそうだ
晴れた日はまるでちがう
桜色の頬した色白の少女の笑み
それは夢見心地
ところが同じ人が冷たくなれば
それはつらい夢
散れば一体あれはなんだったのか実感がない
なのに
人はまだ桜に惹かれることをやめない
二千回春を迎えてまだ狂う
老いも若きも群がって酔う
そして疲れて眠りにつく
恋猫の夜鳴きを聴きながら
(了)
2014/04/02
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